中小企業において「働き方改革」への対応は避けて通れない課題です。令和8年度(2026年度)も、生産性向上や労働時間の削減に取り組む事業主を支援する**「働き方改革推進支援助成金」**の受付が開始されます。
今年度は、「割増賃金率引き上げ加算」の新設や賃金引上げ加算の拡充など、令和7年度から注目すべき変更点がいくつかあります。本記事では、制度の概要から令和8年度の変更ポイント、失敗しないための申請のコツまで徹底解説します。
働き方改革推進支援助成金とは?
この助成金は、生産性を高めながら「時間外労働の削減」や「年次有給休暇の促進」など、働きやすい職場環境づくりに取り組む中小企業を支援する制度です。
助成対象となる主な取組(例)
- 外部専門家によるコンサルティング
- 労務管理用ソフトウェア・機器(勤怠管理システム等)の導入
- 労働能率を上げるための設備・機器(POSレジ、自動洗浄機など)の導入
- 就業規則・労使協定の作成・変更
【令和8年度】令和7年度からの主な変更点
令和8年度の制度では、より踏み込んだ改善を促すための変更が加えられました。
① 「割増賃金率引き上げ加算」の新設
令和8年度より、法定(25%)を超える割増賃金率を設定した場合、助成金が加算されます。
- 25万円加算:月60時間以内の割増率を5%以上引き上げ。
- 75万円加算:月45時間超〜60時間以内の割増率を50%以上とし、かつ時間外労働を削減。
② 賃金引上げ加算額の大幅な拡充
賃金を5%または7%以上引き上げる場合の加算額が、前年度に比べて大幅にアップしました。人材確保と定着を狙う企業にとって大きなチャンスです。
③ 適用要件の厳格化(労働時間短縮・年休促進支援コース等)
単に36協定を締結しているだけでなく、**「過去2年間に、少なくとも1カ月、月45時間を超える時間外労働の実態があること」**という要件が追加されました。実態としての長時間労働削減がより重視されています。
④ 「年次有給休暇管理簿」の整備が明文化
年5日の年休取得に向けて、「年休管理簿」を整備していることが要件としてより明確に示されました。
継続される重要なポイント(変わらない点)
以下の基本ルールは令和8年度も継続されます。
- 対象は中小企業事業主:業種ごとに資本金または従業員数の基準があります。
- 高い補助率:原則3/4ですが、常時使用する労働者が30人以下の場合は4/5が適用されます(一部例外あり)。
- 特例によるPC・タブレット等の購入:過去2年間の36協定で月60時間を超える設定がある等の「長時間労働恒常化要件」を満たせば、本来対象外のPCやスマホ、車両等も助成対象となります。
選べる4つのコース
自社の課題に合わせて最適なコースを選択する必要があります。
- 労働時間短縮・年休促進支援コース:最も汎用的なコースです。
- 勤務間インターバル導入コース:休息時間の確保に取り組む企業向け。
- 業種別課題対応コース:建設業、運送業、病院等、特定の業種に特化した支援。
- 取引環境改善コース(旧:団体推進コース等):事業主団体や荷主等による取組を支援。
申請スケジュールと期限(令和8年度)
助成金は国の予算に限りがあるため、期限前でも受付が締め切られる可能性があります。早めの準備が肝心です。
- 交付申請期限:令和8年11月30日(月)
- 事業実施期間:交付決定後 〜 令和9年1月31日
- 支給申請期限:令和9年2月5日(金)
社労士に申請代行を依頼するメリット
「働き方改革推進支援助成金」は、非常に魅力的な制度ですが、書類作成や要件確認が非常に複雑です。
労働局による調査の厳格化
今年度より、不正受給防止の観点から労働局の調査がより一層厳格化されています。適切な就業規則の変更や36協定の届出、証拠書類の管理ができていない場合、支給されないだけでなく、厳しい処分を受けるリスクもあります。
当事務所のサポート内容
当事務所では、助成金の申請代行だけでなく、以下の労務管理全般をトータルでサポートいたします。
- 助成金要件に合致した就業規則の作成・変更
- 適切な36協定・労使協定の締結と届出
- 実地調査を見据えた適正な書類整備のアドバイス
**「どのコースが自社に合うかわからない」「書類作成の時間がない」**という事業主様は、ぜひお気軽にご相談ください。複雑な申請手続きはプロに任せ、本来の経営業務に専念できる環境を整えましょう。
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お問い合わせ
令和8年度の働き方改革推進支援助成金を活用して、企業の成長と従業員満足度の向上を目指しませんか? 「うちの設備投資は対象になる?」「賃上げの計算が不安」といったご相談も大歓迎です。







