人への投資促進コースは、高度デジタル人材、IT未経験者、サブスク型研修、労働者の自発的な学び、長期教育訓練休暇等を支援する5メニューのコースです。選び方の中心は、「誰が学びを決めるか」「何を目指すか」「会社が何を負担するか」の3点です。
結論:5メニューの選び方
| 検討している取組 | 主なメニュー |
|---|---|
| 高度なデジタル人材を育成する、または大学院で成長分野を学ばせる | 高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練 |
| IT未経験者をOFF-JTとOJTで即戦力化する | 情報技術分野認定実習併用職業訓練 |
| 定額受け放題の研修サービスを業務命令で使う | 定額制訓練 |
| 労働者が自発的に選んだ訓練の費用を会社が負担する | 自発的職業能力開発訓練 |
| 長期休暇、短時間勤務、所定外労働の免除で学びを支える | 長期教育訓練休暇等制度 |
人材開発支援助成金全体の7コースと比較したい方は、人材開発支援助成金の7コース・対象・申請の流れをご覧ください。
5メニューの助成内容
| メニュー | 中小企業の主な通常助成 | 加算等 |
|---|---|---|
| 高度デジタル/成長分野等 | 経費75%、賃金1,000円/人・時間 | あらかじめ高率助成 |
| 情報技術分野認定実習併用 | 経費60%、賃金800円/人・時間、OJT20万円/人・訓練 | 賃金要件等で75%、1,000円、25万円 |
| 定額制訓練 | 経費60% | 賃金要件等で75% |
| 自発的職業能力開発訓練 | 経費45% | 賃金要件等で60% |
| 長期教育訓練休暇等制度 | 制度導入20万円、有給休暇の賃金助成1,000円/人・時間等 | 新規採用27・45・67.5万円、職務代行75%、賃金要件等で制度導入24万円 |
上表は主な助成内容です。実際は1人当たり、1事業所当たりの上限、訓練時間数、費用区分、企業規模、賃金要件等で支給額が異なります。
高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練
高度デジタル人材訓練は、ITSS・DSS-Pレベル3・4となる訓練や情報工学・情報科学分野の大学への入学等、高い水準の要件を満たす訓練が対象です。「デジタル研修」という名称だけでは対象になりません。
成長分野等人材訓練は、海外を含む大学院での訓練が中心です。賃金助成は国内大学院の利用に限るなど、経費助成とは異なる条件があります。
情報技術分野認定実習併用職業訓練
IT分野の未経験者を即戦力化するため、OFF-JTとOJTを組み合わせる訓練です。対象者、訓練期間、総時間、OJT・OFF-JTの割合を決め、訓練開始前に認定を受けます。OJTは日常業務の記録と分け、科目・時間・指導者・受講者を日ごとに証明します。
定額制訓練
定額受け放題のサブスクリプション型研修サービスを企業が契約し、対象労働者が業務命令で職務関連の訓練を受けるメニューです。「契約した」ことだけでなく、対象者、受講コース、受講履歴、職務との関連を証明します。
オンライン研修の履歴管理は、人材開発支援助成金のeラーニング対象条件と受講履歴で詳しく解説しています。
自発的職業能力開発訓練
労働者が自発的に選択・受講した訓練について、会社が訓練経費を負担するメニューです。業務命令で受けさせる研修と区別し、労働協約または就業規則に費用支援制度を規定します。訓練費用の誰がいつ何割負担したか、請求・支払・会社補助の記録を揃えます。
長期教育訓練休暇等制度
長期の教育訓練休暇制度、教育訓練短時間勤務等制度を導入・適用し、労働者の自発的な学びを支えます。長期休暇では、制度導入・有給休暇中の賃金に加え、2026年度は休暇取得期間に応じた新規採用助成、代替人員を採用せず周囲の労働者が職務を代行する場合の職務代行助成があります。
就業規則の制度、申請書、休暇管理簿、勤怠、賃金台帳、新規採用者または職務代行者の記録を一致させます。
共通の申請手順
- 学びの目的、業務命令か自発的学習か、対象者、費用負担を整理する
- 5メニューの詳細要件と年度上限を確認する
- 職業能力開発推進者の選任、事業内職業能力開発計画、就業規則等を準備する
- 原則として訓練開始の6か月前から1か月前までに計画届を提出する
- 計画どおり実施し、受講、勤怠、賃金、休暇、支払、OJT等の証拠を保存する
- 各メニューの支給申請期限内に最新様式を提出する
2026年度末までの時限措置に注意
人への投資促進コースは令和4年度から令和8年度の期間限定助成です。2027年度以降の継続・内容変更は、次年度の厚生労働省資料で再確認する必要があります。
公式情報と相談先
本記事は2026年8月24日に厚生労働省の人への投資促進コース詳細版(令和8年8月3日版)を確認して作成しました。申請時は最新資料と管轄労働局の案内をご確認ください。
DHorse社会保険労務士事務所では、5メニューの対象判定、訓練計画、就業規則、受講・休暇・賃金・支払の整合確認に関する相談を受け付けています。







